今回プレイしたのはminoriの「ef − the first tale.」です。
efシリーズの前編にあたる作品ですね。エフと読むらしいです。
シャフトのセンス抜群なOPも有名ですし、ゲーム版のあの新海誠によるグルグル動きまくりなOPも有名ですよね(というか、君の名はより先にこっちで知ったし)。
ずっとやってみたかったんですが、今回サマーセールで安くなっていたので購入してみました。
プレイしてみた感想としては「思ったよりも面白かったな」という感じ。
後編の方ばかり語られている印象でしたからね。
それでは下記に感想です。
【レビュー】「ef − the first tale.」- minori【感想】
あらすじ
かつて震災と大火に見舞われ、一度は焼け落ちた街――音羽。
そこは現在、ヨーロッパの童話から飛び出してきたような、美しい街並みとして甦っていた。
まるで、忌まわしい災厄の記憶を覆い隠すように……。クリスマスの夜。
ひとりの青年が音羽の教会を訪れた。
遠い昔に交わした約束を果たすために。
彼を出迎える少女。
共に過ごした時代を穏やかに語りあう2人。「ずっとふたりで進んでいこうと決めた」
「そのはずだった」
「なのに、俺たちの手は離れ、違う道を歩いてここに来た」互いが離れていた時間に、なにがあったのか。
2人はそれを確認しあう。少女は語る――。
「はじまりは……ちょうど1年前のクリスマスの夜」
「扉を開けて入ってきたのは、ひとりの男の子でした」
「どこかあなたに似ていて――ええ、懐かしい匂いがしたんです」
「だから私は思ったのかもしれません」
「ほんの少しだけ、その男の子の物語に関わってみようって」
ストーリー感想
序章

セリフが表示されなかったり、自動で流れていったりと、ノベルゲーというより映画的な演出が印象的です。
教会の雰囲気がたまりませんね……ただ、漂う雰囲気が既に重たげ。
宮村 みやこ√

評価:60点
初っ端から飛ばしているというか、みやこの行動が非常識な感じなので面食らう人が多そう……もう片方のヒロインの景も暴力系ヒロイン的な感じだし、今やると序盤で投げる人もいそう。
ちょっぴり三角関係な一章。といってもそこまで重くはない感じ。
本筋は学生兼少女漫画家の主人公が中途半端を止めることと、居場所のなかったヒロインが前を向くようになる感じかな。
話自体に大きな起伏はないですが、不安定な思春期の少年少女の心の機微を丁寧に描写しているのが良かったかな。まあ、この時期は可能性がありすぎるのに、なにも見えなさ過ぎて不安になるよね。そういったありふれた悩みに対する答えを出すまでの過程を細かく書かれていました。
ただ、みやこはまあ可愛い一面はあるけど全体的に色々とアレだなと……もうちょっと彼女の成長にもスポットライトを当てて欲しかった感じはあります。
主人公におんぶにだっこだった印象が強いので。
そんな感じで最後まで読みましたが、滅茶苦茶面白いとまではいかない感じでしたね~。
序章にも出てきた雨宮優子の存在もかなりミステリアスです。
一体、彼女はどんな存在なのか……気になりますね~。
新藤 景√

評価:70点
一章より少し後の話。
一章の主人公である広野 紘に振られた後の景がヒロインの話ですね。
主人公もまた紘の親友である堤 京介に変わっています。
結構美少女ゲームでは珍しい形式ですし、結構攻めた内容だと思いました。
だって、ヒロインが好きだった男とは別の男を好きになって結ばれる話なわけですからね。少し描写が違うだけでヒロインの印象が正反対になってしまいそうな危うさがあります。
ですが、本作ではいい感じに書かれていたと思います。
京介に惹かれて結ばれていく過程が映画撮影等を使ってじっくりと書かれていましたし、彼女の成長もしっかりと感じられました。
そういった点で一章よりも楽しく読めましたね。
でも、ヒロインとしての景は……そこまで好きにはなれなかったかな。嫌いではないですけど。
イラスト・音楽

背景がとにかく凄い。
というか、本作は立ち絵というよりも全部一枚絵みたいな感じになっているので、枚数がとんでもないことになっています。
話とか関係なく、眺めているだけで面白いです。見惚れてしまいますね。
音楽も主張は激しくないですが、ピアノとストリングスを基調とした穏やかなものが多くて、絵やシナリオにあっていてよかったです。
まとめ
評価:75点
それなりに楽しめました。
語られている物語自体は普遍的でありふれたものですが、美しいイラストも相まって引き込まれてしまいましたね。
後編も楽しみですし、アニメも見てみたいですね。