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【レビュー】「ハミダシクリエイティブ」-まどソフト【感想】

PCゲーム

 現在(2024年10月24日)、絶賛アニメ放送中の「ハミダシクリエイティブ」をプレイしました。

 昔からエロゲのアニメ化は数が多くはないですが、それなりにありますよね。ハミダシクリエイティブもそうですが、一話がかなり短いアニメ化がなされているものもいくつかあるイメージです(「ワガママハイスペック」「ノラと皇女と野良猫ハート」など)。

 原作ファンからしてみれば、好きなキャラクターが動いているというだけで垂涎ものだとは思うんですが……ゲームをやったことのない人に対する宣伝効果はあるんでしょうかね? 

 そんなことを思っていた私なんですが、「アニメ化するのか……手を出そうか迷っていたけど、購入してみるか」と思って本作を購入したので、アニメ化はそれなりに購買意欲への効果はあるのでしょう……やられたぜ。

 実際にプレイしてみた感想としては「こういうのでいいんだよキャラゲーはよ!」と思えるような内容でしたね。萌えを求めている人にオススメできる作品でしたね。

 それでは細かな感想です。

 

【レビュー】「ハミダシクリエイティブ」-まどソフト【感想】

あらすじ

季節が足踏みする、6月の末。

自他共に認める陰キャ、和泉 智宏(いずみともひろ)は、
今日も教室の片隅で、平穏な一日を過ごしていく……
はずだった。

「当選おめでとー!
とりま次の生徒会長は
和泉クンにけってー!」

学園側の思いつきで行われた、生徒会長くじ引き。
智宏は、なんと豪運で当たりくじを引いてしまう!

突然スポットライトを浴びた智宏を、
陽キャも陰キャも噂しだす始末。
引くに引けない智宏は、顧問を頼り仲間集めを開始。

しかし、顧問が挙げてきた役員候補は、
同級生の華乃(かの)から後輩のあすみ、
果ては妹の妃愛(ひより)に至るまで、そもそも学園に来ていない!?
混乱する中、音信不通だった前会長の詩桜(しお)まで現れて……!

――運命か、必然か。
前代未聞・空前絶後、
「くじ引き生徒会長」の戦いが、
今、始まる……!

引用元:Fanza

 ご都合主義の嵐。いや、色々ありえないだろと突っ込みたくなるような内容ですが……細かいことはいいのです。逆に現実的じゃない方が頭を空っぽにできるのです。

 ただ、その非現実的な部分を除けば生徒会ものというか、オーソドックスな学園ものですね。不思議な力とか出てきませんし。

 クリエイティブ精神を持ったはみ出し者たちという意味でのハミダシクリエイティブというタイトル……いいですね~。

 

音楽

 OPは堀江節が聴いた、ポップで疾走感のあるロック曲。

相変わらずの期間限定ってなんだとなるOPのFullバージョン

 ふとした瞬間に聴きたくなる名曲ですね。

 EDもそれぞれのヒロインに用意されていて滅茶苦茶豪華。BGMはあまり印象に残っていませんが、ボーカル曲はどれもよかったですね。

 

 いわゆるハンコ絵と呼ばれるタイプ。顔はどのキャラも殆ど同じで、髪型が変わってるだけなんじゃないかと思える感じ。ですが、その同じに見える顔部分がいいので、気にはなりますがしっかりと可愛く描かれています。

 大きく絵が崩れることはなかったですし、エロシーンは意外とエロかったですね。

 

キャラ・ルート感想

共通ルート

 開幕から際立つ人気声優でもある妹の和泉 妃愛の可愛さと、対比するように描かれる主人公のダメダメっぷりが印象的。流石に妹にガチャのお金を払ってもらうのは印象が最悪すぎますね。まあ、これは二次元故の誇張された表現ではあるのですが、人間的にアレなのでこれが合わない人はそれなりにいそう……私の場合はギャグ的なものと認識して、そこまで気にならなかったです。

 あらすじ通りに主人公がくじ引きで生徒会長に任命されるわけなんですが、不登校の妹の和泉 妃愛と、売れっ子イラストレーターの常磐 華乃、実は人気Vtuberの錦 あすみなどとのコメディな日常が描かれていきます。上記三人は共通ルートの時点でその可愛さを最大限と言っていいほど見せつけてくれていますし、文章も軽快で面白い……度々挟まれる歴史ネタは全然わからないけど。

 逆にメインヒロインの一人である前生徒会長の鎌倉 詩桜に対する印象はどう足掻いてもいいものにはならなかったですね。個人的には主人公よりも最悪。事情があることはなんとなく察せられるのですが、過剰に描かれすぎな感は否めなかったですね。

 ただそれよりも不快なのが立ち絵のないモブ竜閑 天梨の友人だったり、態度の悪すぎる女子・男子生徒だったり……あまりにも最悪に描かれているせいでプレイしていてイライラします。

 しっかりと萌え要素はおさえているものの、それと同じくらいに不快な描写が多いのが傷。

 ただ、シリアスシーンはあれど、それが長く続かないのは好印象。シリアスな場面になっても、引き延ばさずにすぐに解決されるのは良心的。

 

常磐 華乃√

 一番最初に入ったのはオタクな人気イラストレーターのルート。性格は結構面倒な部分はあるものの、オタクコンテンツに対する理解がありすぎるので、オタクからしたら滅茶苦茶理想的なキャラなんじゃなかろうか……おっぱいがでかいしね。あと、安易な語尾キャラはそこまで好きじゃなかったんですが、てんぱったときに出る「わよ!」は結構好き。あと、声優さんが滅茶苦茶あってる

 思ったよりも早い段階で主人公とエッチなことをしてしまうわけなんですが、そこからいきなり付き合わずにインターバルを設けたのはオタクな二人らしいなと思いましたね。オタクコンテンツに触れていれば触れている人ほどクスッとくるような会話が多かったです。

 彼女のクリエイティブ部分は冒頭のコミケや、文化祭での生徒会の出し物で示されています。というか、殆どのルートの最終着地点がこの文化祭ですね。

 特に重たいシーンもなく、脳みそが溶けそうなくらいのイチャイチャを見せつけてくれたので満足。高水準な萌えルートだったと思います。

 

錦 あすみ√

 二回目は後輩Vtuberルートに入りました。メインヒロイン唯一の貧乳ですね。複数巨乳に貧乳をピン刺し……こういう形式が最近は多い気がする。

 不登校らしく(言い方が不適切かもしれませんが)いつもおどおどしている感じで、例えるなら小動物といったところでしょうか。しかし、告白シーンはまさかの弱気な彼女から。驚きましたが、それ故にとてもいいシーンに仕上がっていると思います。

 シナリオはあすみが企業に所属するかしないかで悩んだり、加入してからも様々なことで上手いこといかなくて悩んだりと、Vtuberらしさが出ていてよかったです。私もそれなりにVtuberのライブや切り抜きを見たりするおかげか、「だよね~」と思えるようなシーンが結構ありました。ですがその分、彼氏彼女に関しては全然考えてなかったのはモヤモヤ。いや、バレたら絶対炎上するよね……その辺りデリケートな界隈だし。

 終盤であるトラブルが発生するんですが、これもある一人のキャラクターの株を大分下げる展開なので人を選びそう。実際に似たようなことがあったら滅茶苦茶ヘイト貯まると思います。ただ、解決方法があすみというかVtuberのクリエイティビティを上手く使ったような感じでよかったですね……実際にできるかは別として。

 

鎌倉 詩桜√

 3人目は三浦大根先輩。キャラも相まって結構評価が分かれるルートだと思います。

 全然好きになれないようなキャラでもデレると可愛いと思えるのは悔しい……‼ 彼女の場合、主人公への当たりが強いのは第一印象が最悪だからなんですが、その認識が徐々に変わっていき、段々と惹かれていく過程にはニヤニヤしてしまいましたね。

 どうして主人公が生徒会長をやることになったのかという、見方を変えればこの作品の根幹ともいえる部分の種明かしがなされるルートでもあります。わかっていたことではあるんですが、これもまあ強引な真実なわけですが、意外性はあって面白いです。

 ですが、シナリオ部分は結構首を傾げる所が多くて、彼女は売れっ子小説家というクリエイティビティを有しているわけなんですが、それが活かされるようなシーンはあまりないです。

 極めつけは文化祭。突然の主人公の事故で丸投げ展開。事故の原因も主人公が圧倒的に悪いし……色々とモヤモヤしましたね。

 ただ、妃愛の主人公に対する思いを彼女のルートとは別の形で知ることができるのはいいですね。主役を奪いかねないくらいの強く印象に残るシーンでした。

 なんだかんだいってラストは意外性があって読後感はよかったです。続きが気になる。

 

和泉 妃愛√

 最後に攻略したのは超人気声優でブラコンの実妹でした。このご時世に義妹じゃなくて血がつながった妹を出すのは結構攻めている感じがします。

 主人公のアプリのガチャ代金を払い、仕事で忙しいにも関らず家事は彼女がやっていると、見方を変えればかなり苦しい人生に見えますが、当の本人はただただ健気に主人公のことを思っているのがいいですね。明るく周囲を笑顔にするような性格で、そりゃ人気が出るようなというキャラです。

 展開は裏垢がばれたり、彼氏疑惑が出てファンから攻撃されるといった内容。あすみルートで彼氏云々にあまり触れなかったのは内容が被るからなのかもしれないですね。胸糞な展開が続くんですが、声優という特性を活かしているので、他の不快要素と比べると私はあまり気になりませんでした。

 共通ルートでも出てきたじゃんけんもベターではありますが上手く活用されています。兄弟愛という禁断な恋愛にしては葛藤等はあまりなくライトな感じではあるんですが、インモラル臭が結構漂っているのは文章が上手いなと思います。この、ずっと二人だけの秘密にしていくというのがエモいよね(語彙不足)。

 文化祭シーンもちょっと涙腺がやられそうになりましたね。ラストの「ブラコンとして認知されました」はご都合主義な感じはあるんですが、終わりよければすべてよしなのです。

 クリエイティブというテーマに関しても、キャラゲーのシナリオという観点から見ても、クオリティ高く纏まったルートだと思いました。

 

まとめ

 好き度:80/100

 好きなキャラ順:和泉 妃愛常磐 華乃錦 あすみ鎌倉 詩桜

 キャラゲーに分類されるゲームだと思うんですが、シナリオ部分も良く纏まっている良作だと思いました。

 上で何度も書いた通り、「ここまでやらなくていいだろう……」みたいな不快描写が散りばめられているのが痛い。それがなければもっとブヒブヒできたのに……

 ただ、キャラの可愛さの描写のクオリティは本当に高いと思います。イチャイチャの糖度も高いですしね。

 しかし、プレイしたことのない人に勧めるには癖が多い作品だと思います。なので、一度体験版をやってからの方がいい気がするタイプのゲームだと思いましたね。

 アニメも暇なときに見ようかな~。

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